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HATTORI食育クラブ 食育通信No.40

対談

水道水を飲もう!

佐藤 卓(写真左)
株式会社佐藤卓デザイン事務所
グラフィックデザイナー

池田 宏樹(写真中央)
三菱レイヨン・クリンスイ株式会社
クリンスイ事業部 取締役 事業部長

服部 幸應(写真右)
服部栄養専門学校 校長/医学博士
印象的な、赤いロゴデザイン。浄水器のシンプルで美しいフォルム。 安心な水を提供されている三菱レイヨン・クリンスイ株式会社様と、グラフィックデザイナー、佐藤卓氏との水への思いが一致し、生み出されています。
これからの水のありかたとは?服部幸應との鼎談を、2号にわたりお届けします。

なぜ今、水道水なのか

牛丼1杯に2000ℓ?

池田
佐藤さんには2008年よりCI(企業の特長や理念を整理し、表すこと)の監修をお願いしており、話し合いの中で2010年「水道水を飲もう!」という活動が生まれました。
佐藤
以前に「water」展をミッドタウンで催し、水について知らないことに気づかされました。牛丼一杯に2000リットルの水が使われていることなど、身近なのに、何も知らなかったのです。
服部
牛や米を育てるために使われた水、ヴァーチャル・ウォーター(仮想水)ですね。地球上の淡水は4%で、そのうち飲み水はたったの0.04%です。世界的な水不足は深刻。日本の食料自給率は40%で、60%は輸入であり、外国の水を大量に使わせていただいていることになります。
佐藤
アメリカで「タップウォーター(水道水)」がすすめられているを存じ上げていたので、日本でも広めるべきだと考えました。ペットボトルのゴミが減らせて、環境負荷も軽くなります。
池田
水不足に関しては現在世界的に問題の表面化が進んでいて、シンガポールでは生活用水は、100%近く循環水を利用しています。そういった水を作るのに当社の中空糸膜もその一翼を担っています。元来、世界的に見て日本は水が豊富でおいしい国。その身近にある資源をもっと大切に活用しようというのが「水道水を飲もう!」の活動なのです。

水は食材

服部
私は水は食材だととらえています。かつおと昆布のだしをひく時に、外国の水ではうまくいきません。日本の水だからこそ、おいしくひけるのです。逆に、コーヒーなどは外国の水を使うと上手にいれられます。
池田
硬度の違いもありますね。
服部
そうですね。浄水器を通しても、味わいの違う部分は残っていて、日本には日本の味があります。
池田
お客様にも、日本のおいしい水は甘く感じるとおっしゃる方も多いそうです。
服部
これまで、お米を炊く水も同じ産地の もので、というのは極端だと思っていました。しかし最近は、育った場所の水というのは吸収しやすいんじゃないかな、と考えています。
佐藤
水も地産地消ですね。
服部
そうですね。水道水を飲むことはおいしく、環境面からもサスティナブル(持続可能)であるといえます。現代は、車や飛行機の設計も、料理のレシピも、すべての事業が持続可能でないといけません。

水道水を安心して飲む

服部
ロゴとともに、佐藤さんは、浄水器もデザインされているんですよね。
佐藤
はい、ディスカッションしながら、一部作らせていただいています。
服部
シンプルでとりつけやすいですよ。
池田
お客様の声をもとに、より使いやすい機能、デザインを考えていただいています。震災後は簡単に持ち運べるのでポット型が人気で、最新型はかなり早くろ過できるようになりました。
服部
なるほど。水道水は質がずいぶん良くなりましたが、トリハロメタンなど、いまだに問題があります。御社の浄水器はどんなシステムなのでしょうか。
池田
活性炭で水道水に含まれるカルキ臭やトリハロメタンなどを除去して、雑菌や赤サビまで取れる中空糸膜をあわせ、15物質除去を実現しています。水道にとりつけるタイプはもちろん、ポット型も同様の作りになっています。
服部
安心ですね。ヨウ素やセシウムなど、放射性物質は除去できるのでしょうか。
池田
当社では試験方法が確立されていないのですが、公表されている日本放射線安全管理学会の調査結果では、ポット型で9割以上除去とのデータも存在するようです。
服部
災害時の水の確保は重要ですね。
池田
そうですね。別の視点ですが、津波被害のあった地域では井戸水や地下水への塩害があり、そういった状況の水を改善する装置などもグループ会社では取り扱っています。
佐藤
ゆくゆくは、雨水を使い循環させることも必要かもしれません。村瀬誠さんという雨水の専門家にお会いしたこともあり、すすめていけたらと考えています。
池田
災害時に貯蔵しておいた水(雨水等)をフィルトレーションして使えたら、備えになりますね。

マイボトルを持ち歩こう

池田
「水道水を飲もう!」の活動では、ペットボトルではなく、マイボトルに水道水を入れて、持ち歩き、繰り返し使っていただけたらという思いがあります。あわせて、手軽に安心しておいしい水を身近で飲んでもらえるような社会にできたらと。
服部
なるほど、エコノミカルです。ウォーターサーバーも開発されていますね。
池田
はい。クリンスイウォーターといいまして、クリンスイで浄水した水道水が、どこでも飲めるよう設置できたらと考えています。環境省エコライフフェアやAPECなどで実際に置いていただき、興味を持っていただきました。
佐藤
駅や学校などに設置したら、いつでもマイボトルにくめて、水道水を飲む機会が増えます。マイボトルは重いのですが、どこでも飲めるようになったら、いずれマイカップになるかもしれませんね。
服部
すばらしい。衛生的にもいいですね。 では引き続き、水の会社なのになぜ赤いロゴデザインなのか、水への思いなどを聞かせていただきます。

(次号へつづく)

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