食育に関する情報・食育の実践なら 【HATTORI食育クラブ】

メディア

HATTORI食育クラブ 服部幸應コラムNo.45

もったいない、4つのR  

農林水産省が本格的に食品ロスの削減へ動き出しました。
食料や石油の高騰、日本の40%しかない食料自給率など、さまざまな食の問題に対応するためにはとても大事なことです。

現在日本では約二二〇〇万トンの食料を廃棄しており、約60% の一二五〇万トンは家庭からでています。
そのうち68%は野菜や果物の皮や芯などの調理くず、約27%は食べ残しや手つかずで捨てられたものです。

調理くずはくふう次第で食べられる部分がたくさんあり、また「もったいない」気持ちを持っていれば、食べものを残したり無駄に買ったりしないものでしょう。
ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんにお目にかかったことがあるのですが、皆さんご存知のように「MOTTAINAI」という日本語にとても感動されていました。3つのRが入っている、こんなにすばらしい言葉は他にないと彼女はおっしゃいました。
3つのRとは、①リデュース(Reduce、無駄を発生させない)、②リユース(Reuse、再使用)、③リサイクル(Recycle、再資源化)です。そして、のちに4つめのRが加わりました。何だと思いますか?

それは、④リスペクト(Respect、尊敬)です。
「MOTTAINAI」という気持ちは、物やつくってくれた人に対する尊敬でもあるのですね。
子どもたちが食べものに対して、料理をつくってくれた人に対して、周りの人に対して、そして環境に対してのリスペクトを培うのはどこでしょう?
やはり、家庭の食卓です。いただきます、ごちそうさまを言うことや、残さず食べることを教えてもらって、大人や食べものへの尊敬をうながします。すると広い環境問題へも意識を高められるような、「もったいない」という気持ちやふるまいを得ることができるでしょう。 

バナースペース