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HATTORI食育クラブ 服部幸應コラムNo.51

よく噛む健康法

うららかな日和となってまいりましたが、環境の変化が多く忙しい春。ゆっくりと食事をとれているでしょうか。
じっくりもぐもぐと料理を味わえる、楽しい食卓が心も体も豊かにしてくれます。

一度の食事に2時間以上かける国もありますが、日本人の昼食にかける時間は20分ほどだと言われています。
噛む回数は30年前の3分の1となり、現代人はよく噛む人で一口8~10回。あまり噛まずに飲みこんでしまっているのです。
すると胃に負担がかかったり、食べ過ぎてしまうなど良いことではありません。
じつは歯周病などは、よく噛むことで予防することができるのです。

よく噛むと、まず歯をじょうぶにします。
またこめかみが動くことでもわかるように、筋肉や血管を動かすので血行がよくなり、頭の働きをアップすると言われています。
噛んでいると唾液がでますが、唾液には食べものを分解する酵素がふくまれていて、消化を助けています。
お米を噛んでいると甘くなるのは酵素が働いているため。体は神秘的で、酵素が体内に入ってこそ上手に消化吸収ができ、栄養のバランスがとれて健康な体になります。
また唾液には食べものを消毒したり、免疫力をアップする効果があるのです。
よく噛んで食事をするとブドウ糖がゆっくりと満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防ぎます。
また素材の味をじっくり味わえて味覚が育つので、うす味でも満足することができるようになります。

よく噛むと良いことばかりです。
野菜をゴロゴロに切ったり、もちもち、コリコリと食感の楽しめるものを使うなど、子どもにも噛みごたえのあるメニューを食べさせてあげましょう。
忙しくて難しいかもしれませんが、ただ栄養を摂取するだけでなく、食べることを楽しむためにも食事に時間をかけたいものです。

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